孫社長はそのカリスマ性から、社内からの後継者がなかなか見つからず、ソフトバンクアカデミアで後継者を探すなど、苦労されていたみたいですが、ようやっと報われたのかと思いきや、文藝春秋2015年7月号で以下のような記事がありました。
アローラ氏は成功するのか?
ソフトバンクの孫社長が、グーグルから招いたインド出身のニケシュ・アローラ氏を後継者に指名した。7月1日付で社名をソフトバンクグループに変更。孫氏が最高経営責任者に、アローラ氏は最高執行責任者に就任する。「世界をにらんだ」(孫氏)布陣だが、社内には動揺が広がる。
創業間もないことからの腹心の宮内謙副社長はヒラ取締役に降格。内部から起用された後藤芳光、藤原和彦の両氏は1年で取締役を退任。三氏は7月にソフトバンクに商号変更するソフトバンクモバイルの経営に専念する。
アメリカ携帯市場での挫折で、「趣味のように続けてきた」と語るネット分野の投資に戻ることにした孫氏。次のターゲットがIT分野の髙い成長が期待できるインド市場だった。昨年10月、ソフトバンクの戦略投資子会社の最高経営責任者に就いたアローラ氏はインドの通信会社などに投資し、早速その期待に応えている。
だが、「熱くなりやすく冷めやすい」(ソフトバンク関係者)のが孫氏の特質。自分が関心を持った領域の専門家を外部から招いて登用するのが、冷めると、ポイ捨てを繰り返してきた。2013年に病死した笠井和彦氏のような、本物の軍師は社内にもういない。
武田薬品工業、オリンパスなど外国人をトップに起用した企業が多いが、うまくいった例は少ない。「孫さんはまた変わるよ」ー彼をよく知る人たちはそう見ている。
吸収合併を繰り返してきた会社だけあって、社内には様々企業文化を持った社員がいるかと思います。その様々な企業文化を背にした社員をまとめてこられたのも、孫正義といったカリスマ性であって、今後、アローラ氏の経営手腕以外にも、彼の人柄や日本人への理解が必須となるのでは?