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2016年7月19日火曜日

なぜ?ジブリ美術館の前売券の販売はローソンなのか?

スタジオジブリ代表取締役である鈴木敏夫氏の著書「ジブリの仲間たち」、とても興味深く読むことができました。

ジブリの仲間たち

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ジブリの仲間たち 新潮新書 / 鈴木敏夫 【新書】
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ヒットとは何か。映画とは何か。ジブリの作品は観客の心に何を残し、社会にどんな影響を与えたのか。鈴木氏のやってきた仕事にはどんな意味があったのか。などを、知ることできます。

その中で、前々から不思議に思っていた「なぜ?ジブリ美術館の前売券の販売はローソンなのか?」、その理由を知ることができました。


ジブリ美術館の入場チケット(ローソン)


※日時指定の完全予約制

『コンビニの媒体としての力を知った僕は、ローソンと正式に契約。全国7,700(当時)の店舗位で、・・・「千と千尋」の大宣伝をしてもらうことにしました。・・・ローソンの店頭で前売り券の販売をしたところ、総数100万枚のうち、32万枚を売り上げてしまったのです。・・・ジブリ美術館のチケット販売をローソンにお願いしている背景には、そのときの経験があるのです。』

ジブリにおいて、鈴木氏のプロデュース力が、絶大なことも知ることできます。

2015年5月31日日曜日

コンテンツの秘密~ぼくがジブリで考えたこと~

株式会社KADOKAWA・DWANGOの会長でもある川上量生氏が、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーに弟子入りして、日々考えていたテーマ「コンテンツとは何か?」についての書籍です。

そもそも、クリエイティブとはなにか?情報量とはなにか?スタジオジブリの経験を通して説明されています。

コンテンツの秘密~ぼくがジブリで考えたこと~


アニメ、CG、実写の比較から、どっちがクリエイティブなのか?情報量は多い方がよいのか?など、普段はあまり考えないことですが、言われてみると、どうなのだろ?と、考えさせられるテーマです。

本文の中で、以下のような定義がありますが、なかなか面白い考えだと思います。

クリエイティブとは

  • 客観的情報量:現実>コンテンツ
    (客観的情報量とは、アニメの線の数からコンピューターの画素数まで、客観的に測れる情報の量)
  • 主観的情報量:現実<コンテンツ
    (主観的情報量とは、人間の脳が認識している情報の量)

アニメは主観的情報量が多く、子供達が好むといったことからも、なんとなく理解できて納得させられます。

また、イケメン・美女の顔は難しいらしく、美しい顔は整った顔のことであり、特徴がない顔とのこと。実際にアニメなどで美しい顔・均整のとれた顔を描くのは難しいみたいです。

最後に、川上氏の考えとして、クリエイティブの本質は、オリジナリティーのパッチワークであり、オリジナリティーとは、以下のパターンで生まれるとのことです。

オリジナリティーとは

  • 脳のビジョンを再現する能力が技術的に不足しているため、偶然に、なにか違うものができてしまう
  • 意図的にでたらめな要素を入れてコンテンツを作る
  • パッチワーク的に、自分がつくっていない要素をパーツとして利用する結果、自分がつくっていない要素が原因で奇跡が生まれる
  • いままでの自分が知っているパターンを切り貼りして、新しい組み合わせのパターンをつくる

結果、オリジナリティーは、本質的にはすべて偶然であるか、もしくは既存のものの見え方を変形したもの。

また、コンテンツとは?といったことに対して、「双方向性のない遊びをメディアに焼き付けたもの」から、コンテンツに双方向性を付加できるPCやゲーム、WEBサービスの登場により、「遊びをメディアに焼き付けたもの」と定義しています。

詳細については、書籍を購入することをオススメします。

ちなみに、宮崎駿監督、鈴木敏夫プロデューサー、そして高畑勲監督は、この書籍で改めて分かりましたが偉大ですね。